第64回

ChatGPTとの付き合い方

中川 裕志 理化学研究所革新知能統合研究センター チームリーダー

講演概要

ツール・環境

さまざまな課題

"本シンポジウムでは、前回、ChatGPTと教育に関する発表がありました。教育という観点からすれば、ChatGPTを禁止することにはあまり実効性も意義もないと思われます。今後、ChatGPTのような生成型AIが検索エンジンと同程度に社会で使われるようになるとすれば、 ChatGPTが出してきた回答の正誤や善悪、効用などを評価する能力を磨くことが必要でしょう。基礎知識があれば評価能力を持てます。しかし、最初からChatGPT漬けで育った人たちは、正確な基礎知識を身に着ける段階でChatGPTに頼りそうだという問題があります。 この問題とは別に、多くの人たちはChatGPTを単なるツールと思いたいようです。が、果たしてそうなのか?という問題もあります。ChatGPTの掌で人間が踊らされているだけかもしれないのです。ひょっとすると、ポストモダン哲学のラテュールが提案するアクターネットワーク理論で、人間とAIが同レベルにアクターとして共存する世界への入り口になるのかもしれません。"

講演映像

講演資料

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