第36回

新型コロナウイルスによる市中感染の実態

永井 良三 自治医科大学学長

講演概要

新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルスはいまだに猛威を奮っている。流行当初から、わが国はPCR検査を抑制し、クラスター対策に重点を置いてきた。しかし学生・児童の感染や家庭内感染が増加した現在、市中感染対策をより強化する必要がある。感染率の低い集団で検査数を増やすと偽陽性者が多数となり、混乱が懸念されたことがPCR検査抑制の理由とされてきた。しかし最近、内閣官房が行っている無症状者のモニタリング検査の結果を見ると、唾液PCR検査は特異性が高く、学生をはじめとする一般人口における無症状感染者の検出に有用と考えられる。ワクチンが普及するまでの間、唾液PCR検査の積極的な活用が重要である。

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