第27回
教育データ
ラーニングアナリティクス・学習管理システム(LMS)
ハイブリッド
遠隔講義(2020年度前期)のアクセスログを分析した結果、興味深い学習行動が判明したので紹介する。ここで前期の前半は同期型、後半は非同期型のオンライン授業であった。どの授業もYouTube上に動画を置いた。ログの取得はYouTubeコンテンツの作成後に、標準で得られる「YouTubeアナリティクス」を利用した。これらのログ分析から、学生の学習行動について次の4点が判明した。1)学生の学習時間は合理的に再配分される。2)1回の視聴時間の系統的な相違は講義方法に依る。3)学生はビデオを早回しで見ていると推察可能である。4)部分視聴の傾向にも系統性がある。また、ここで判明した知見を基礎に、いわゆる「教育系YouTuber」との「差別化」など、今後の大学教育の可能性と課題についても議論したい。