第19回
ハイブリッド
サポート体制
さまざまな課題
新型コロナ禍は、非常勤講師の教育力に高度に依存せざるを得ない組織構造の脆弱性を表面化させた。今後ハイブリッド型などの授業運営が一般化/恒常化することを鑑みると、非常勤講師を含めた教員団総体(Faculty)として教育の質の向上を目指さねばならない。龍谷大学社会学部は授業の全面オンライン化に当たり、"ICT弱者"に当たる教員の誰一人も取り残さないという理念のもと、非常勤講師を積極的に包摂しながらFacultyとしての教育体制のレジリエンスを実現することに取り組んだ。そのためにユーザー指向のICT環境を手探りで整備しながら、ピア・トゥー・ピア(P2P)サポート体制を構築した。本報告ではその事例紹介を行い、今後の高等教育のあり方に関する考察を加える。